日本の探査機、「はやぶさ2」が採取した小惑星「リュウグウ」のサンプルの分析が20日から兵庫県の実験施設で始まり、分析チームのリーダーを務める高知県の研究者が「地球の水や有機物の起源を解明したい」と意気込みを語りました。
「はやぶさ2」は去年12月にカプセルが帰還し、中にあった小惑星「リュウグウ」の砂や小石のサンプルは、本格的な分析を行うため、先月末から国内の大学や研究機関の8つの分析チームに、順次引き渡されています。
このうち、JAMSTEC高知コア研究所の伊藤元雄主任研究員がリーダーを務めるチームは、今月17日に8つのサンプルを受け取り、20日から兵庫県にある実験施設「SPring−8」で分析を始めました。
分析開始にあたって開かれた記者会見で、伊藤主任研究員は「地球の水や有機物がリュウグウのような小惑星からもたらされたのかどうかなど、その起源を解明し、太陽系の成り立ちに迫りたい」と意気込みを語りました。
チームは20日から4日間、この実験施設に滞在し、強力なX線を使って、組織や構造を調べたり鉱物や有機物の分布を可視化する作業を行ったりするということです。
その後、高知県の研究所で、10億分の1メートルの精度でサンプルを切り出し、国内外の研究所で様々な分析を進めるということです。
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