がっびょ~んと新登場。
9月発売のRTX 3080(10万9800円)は入札700万円超えで大混乱だったけど、RTX 3070(7万9980円)は発売を2週間延期して品薄対策もバッチリ! のはず。
先行発売されたRTX 3080では4K/60fpsのゲーム環境がぐんと求めやすくなって、Nvidia 3000番台(高い順に3090、3080、3070)でCGとレイトレーシングの未来が急に目の前に開けてきた感じですよね。
3000番台では2000番台で果たせなかったことすべてが現実となっています。ハイエンドな前世代のRTX 2080 Tiは4K/60fpsが今ひとつで、1,040p/60fps目当てで買うにしても価格1,000ドル(日本市場は15万8000円!)の壁がPC自作ゲーマーの前に大きく立ちはだかっていました。
でも新型RTX 3070(7万9880円)なら、2080 Tiと性能はほぼ互角かそれ以上で、しかも価格は半分。お金を貯めて2080 Ti買ったばかりのビルダーはまたしても涙目ですね…。Ultraの高設定で1,440pのゲームプレイが半額で可能になっちゃうんだから。ハイエンド、ミッドレンジ、ローエンドの基軸が1年でこうも入れ替わってしまうとはすごいです、Nvidia。
Nvidia GeForce RTX 3070
これは何?:Nvidia最安の新型GPU
価格:500ドル(日本市場7万円弱~)
好きなところ:
・RTX 2080 Ti並みの性能を備えつつ、驚きのコスパ
・1,440pと1,080p(レイトレーシングもできる)は滑らか
・クール&静か
好きじゃないところ:
・CPUに負荷がかかるゲームは低解像度でボトルネックになる(GPUの速度についていけなくてCPUの処理が足を引っ張る状態)
・12ピン電源ソケットがヘンなところにある
スペックを比べるとあまりのコスパに目眩
RTX 3080の紹介でチラッと触れましたけど、2000番台と3000番台、一番の違いは7nmプロセスのAmpereが新たに採用になったことです。これにより性能が前世代の1.7倍に向上し、RT(レイトレーシング)の演算処理量が2倍近くになりました。
RTX 2080 Tiと半値のRTX 3070を比べると、想像を絶する進化です。RTX 2080 TiではCUDAコア(汎用シェーダユニット。CPUで言うところのコア数)が4,352基、ブーストクロック1,545MHz、メモリGDDR6 11GB、消費電力(TDP)260Wだったのが、RTX 3070では5,888基、1,730MHz、8GB、220Wで気になるお値段半額。まさに「jaw drop(口あんぐりでアゴがはずれる)」としか形容のしようがない衝撃です。
RTX 3080も5万円も安いのに全面スペックアップしていますよ? CUDAコア8,704基、ブーストクロック1,710MHz、GDDR6X 10GB(GDDR6よりGDDR6Xのほうが高速)、消費電力320W。いちおう一番高いRTX 3090も含めましたけど、こちらはRTX 3080の2倍のお値段ですが、地球上最高のグラフィック性能とXBOX Series Xよりデカいサイズ感です。
Ampereは前世代のTuringより処理効率がいいだけじゃなく、もっと少ないメモリと消費電力、帯域幅で同等の処理がこなせるのが特長です。なので、CUDAコア数とブーストクロックの数値は高いに越したことないけど、ゲーム中はBlenderやLuxMarkのベンチマークで出るほどの違いはそれほど感じません。
でもRTX 3070はRTX 2080 Tiに肩を並べる処理性能…つまりRTX 2080 SuperやRTX 2080、RTX 2070 SuperやRTX 2070と比べてもまだ高性能だってこと。RTX 2070 Super以外はこれ全部、発売当初価格がもっと高かったグラボですからね。いやあ…待ってみるもんです。
RTX 3070は値段と性能のバランスがイマイチと書いた自分は完全に間違ってました。単価あたりの性能、最高じゃないですかね。4Kのゲームにあまりこだわりがなくて、この先何年も使える値頃なGPUを探しているならRTX 3070で決まりかも(AMDがRedeon RX 6000シリーズで決定打を放ってこない限りは)。
ベンチではRTX 3070は2080 Tiとほぼ並んでいる
RTX 3070とRTX 2080 Tiのベンチマーク結果もどうぞ。テストで使ったのは、Intel Core i9-10900Kプロセッサ、Asusのマザボ「ROG Maximus XII Extreme」、G.Skillのメモリ「Trident Z Royal」(2133 MHz 16GB、8GB x 2)、Samsung 970 Evo NVMe M.2 (2280) 内蔵SSD(500GB)、Corsairの水冷式CPUクーラー「H150i Pro RGB 360mm AIO」とSeasonicの電源ユニット「1000W PSU」です。同じ動作環境で比べてみました。
RTX 3080もそうだけど、RTX 3070も最高画質のUltraに設定すると1,080pでボトルネックが発生しますが、レイトレーシングがONでもOFFでもゲーム10種すべてにおいて目立った違いは出ていません。どのベンチでも性能抜群で、RTX 2080 Tiと5fps以上差がつくことはほぼありません。5fpsなんて使って気づかない程度だし、特に高リフレッシュレートが問われないシングルプレイヤーゲームでは違いは何ら感じられません。
何よりもRTX 3070で注目したいのは、レイトレーシングをONにしたときの処理性能です。たった500ドル(日本は8万円弱)出すだけで、負荷の高い『コントロール』も『メトロエグゾダス』も余裕しゃくしゃくで、どんなゲームでも1080p/60fpsで楽しめちゃう。レイトレーシングONで1,440p/60fps以上も楽勝なんですね。こんなの2年前なら1,000ドル(日本は10ウン万円)出さないと絶対ムリだったのに。
RTX 3070の登場でRTX 2080 Tiは完全に過去の遺物です。今から買う理由がまったく思いつきません。
RTX 3070は格安ながらにRAW(非圧縮)のGPU処理性能に優れ、RTX 2080 Tiに勝っちゃってるのもあります。たとえばGeekbench 4のGPUスコアは2080 Tiが若干速いけど大差ないし、メタリックな反射するボールで3Dレンダリング性能を比べるLuxMarkのスコアはRTX 3070の圧勝です。 Blenderで比べたほかの3D画像処理スピードは互角で、 2080 Tiが4分53秒、RTX 3080が4分54秒。その差1秒! です。
いつもは比べないのだけど3D Markも使ってみました。思ったほど僅差じゃなかったけど、僕らが重視するのは「リアルで比べた結果」だし、合成ベンチマークでわからないこともあると思うので含めておきますね。3D Markは並みのゲームよりずっと重い(特にPort Royalというリアルタイムレイトレーシングの新しいベンチマーク)けど、比べてみるのも面白いかなと思って。
Fire Strikeの4K処理スコアはRTX 3070の勝ち(8,538対8,294)だけど、1,080pと1,440pは負けてて、RT(レイトレーシング)の性能テストでは解像度問わず、全部、RTX 2080 Tiの勝ちとなってます。これはRTX 2080 Tiのほうが画像データ保存用メモリ(VRAM)が多いからで、ここがCPUとGPUの間のバファーになってるんですね。メモリが多い=一時保存メモリが多い。しかも2080 Tiは帯域幅も高め。ベンチスコアが高くて当然なのです。
まあ、実際のゲームで生じるfpsの差はたいがい微々たるものだし、だいたいの人はRTX 3070で十分と感じるはずです。これからゲーミングPC自作する人も、GPU換装するだけの人も。
「まだ高いな」と感じる人はもう少し待ってから買ってもいいでしょう。3000番台はまだ全部出揃ってないけど、2000番台を見送った人には特に自信をもっておすすめできます。NvidiaがGPU界を塗り替えるグラボだし、ずっと安くなっています。
5行でまとめると
- RTX 2080 Tiと性能は互角、プライスは半分!
- 前世代GPUよりクールで静か
- RT性能は1,080pも1,440pも最高
- CPUに負荷のかかるゲームでは(GPUにCPUが追いつかない)ボトルネック症状も少々
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