【ワシントン=船越翔】米航空宇宙局(NASA)は21日、探査機「オシリス・レックス」が小惑星ベンヌに着地した際の動画を公開した。試料採取のためのガス噴射で、砂や岩の破片が舞い上がる様子が確認された。NASAは今後数日間かけて、目標である60グラム以上の試料を採取できたかどうかを分析する。
探査機は20日午後に「ナイチンゲール」と名付けたクレーターへの着地に成功した。機体のカメラが撮影した映像には、ロボットアームの先端が砂や小石に覆われた地表に数センチ・メートル沈み込んだ後、窒素ガス噴射によって岩の破片などが飛び散り、機体の周辺に漂う様子が映し出されていた。
試料は専用装置で回収する仕組みだが、NASAの研究チームは21日のオンライン記者会見で「地表は軟らかく、良い地点に着地できた。現状では、試料採取は成功だったとみられる」と説明した。
オシリス・レックスは、日本の探査機はやぶさの「米国版」とも呼ばれ、2023年9月に試料を地球に持ち帰る予定だ。
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