ONE-NETBOOKの「OneMix 4」は、世界最小のフットプリントを実現した10.1型のコンバーチブル2in1だ。発売は4月4日となっており、価格は11万5,200円~13万3,200円(税別)だ。今回、正式発売に先立って試作機をお借りしたので、写真で紹介する。今回の試作機は実際に販売されない構成のためベンチマークはできないが、それについては後日改めてレビューでお届けしよう。
OneMix 4は2,560×1,600ドット表示対応という高解像度な10.1型液晶を備えながら、本体サイズを227×157.3×11~17mm(幅×奥行き×高さ)に抑えた。これには狭額縁液晶がフットプリント削減に大きく貢献しているわけだが、実機を見てもその凄さに改めて驚かされる。10型前後のタブレットと比較しても小さく、一昔前の8型タブレット相当だ。
縁が細いため液晶を眺めていても、このサイズで視界全体に画面が広がるのは「気持ちいい」という以外、言葉が見つからない。本機は同社のUMPCシリーズとしては過去最大級となっているが、視覚体感も過去最高だ。
液晶は光沢があるため、320cd/平方mの高輝度をもってしてもさすがに直日光下では視認性が低くなるが、屋内利用なら抜群の品質だと思う。sRGBカバー率100%が謳われているのだが、期待を裏切らない色再現性だ。ちなみに高解像度を活かすためにスケーリングを100%にすると文字がかなり小さくなるが、1世代前のOneMix 3よりはるかに実用的なレベルになっている。
なお、この液晶はついにランドスケープタイプ(横長がデフォルト)となった。接続もeDPを介して直接接続されているようだ。OneMix 3やOneGx1 Proまではポートレートタイプであり、MIPIインターフェイスを採用したタブレット向けの液晶で、古い3Dアプリケーションとの相性に問題があったが、OneMix 4では解決される。
インターフェイスは左側面にUSB 4.0 Type-C×2とmicroSDカードスロット、右側面にUSB 3.0 Type-Cと3.5mm音声入出力、電源ボタン兼指紋センサーを搭載。従来モデルまであったType-Aは省かれたわけだが、これは将来性を見据えての判断だろう。どうしても必要ならドックとの併用となる。
キーボードのキーピッチは実測で約18.5mmと、ほぼフルサイズに近い数値となった。カギ括弧などが最上段にあるなど、相変わらず特殊な配置だが、Q列とA列のズレが一般的なキーボードと同じになったほか、ハイフン(ー)がPの上に用意されたのは歓迎していい。これで日本語入力や、W/A/S/Dを利用するゲームも快適になるはずだ。
また、OneMix 3で窮屈だった光学式ポインティングデバイスも普通のタッチパッドとなり、サイズも90×47mm(幅×奥行き)とかなり快適に操作できた。競合の「GPD P2 Max」と比べると、キーボードもタッチパッドも完成度は明らかに上だと断言していい。
最後となるが、今回OneMix 4の試作機が筆者の元に届いて一番驚いたのは、じつは筐体である。素材がアルミニウムであるのはOneMix 2も3も4も同じなのだが、なぜか4だけやたらと質感が良く感じられる。それはなぜか? と聞かれても回答に困るのだが、「これMacBook Miniです」と言われても信じちゃうとは思う。
また、8型ぐらいまでは「趣味のUMPC」という範疇を超えなかったのだが、OneMix 4は性能的にも使い勝手的にも見た目的にも「実用的なPC」であり、それを可能なかぎり小型化したら10.1型に収まったというのが妥当な線だろう。OneMix 3だとなかなか使い道を見いだせなくても、OneMix 4なら欲しいというユーザーはかなり出てきそうだ。
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