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【CP+2021】"お祭り感"のキヤノンブース、配信準備が完了 - デジカメ Watch

配信会場となるキヤノンマーケティングジャパン本社ホールS。通常は製品発表会やイベントに使われる広いホールに、CP+2021配信用の舞台セットが組まれた。

初のオンライン開催となった「CP+2021 ONLINE」が本日からスタートする。今回は各社がそれぞれ独自にコンテンツを制作する形となっており、どのような設備やコンセプトで配信が行われるのか、その裏側も気になるところ。ここでは、キヤノンから届いた開幕直前の現場写真と、事前予告でもその多様性が印象的だった同社コンテンツの企画背景についてお届けする。

担当者が語る、オンライン開催への意気込みと、多様性の背景

回答いただいたキヤノン株式会社 渉外本部 渉外センターの面々。左から椙浦香菜子氏、阿内秀人氏、岸英里子氏。

——CP+初となるオンライン開催ですが、今回のキヤノンブースは何が変わりましたか?

今年のキヤノンのCP+特設サイトは「Catch your Moment. それぞれの一瞬をつかまえよう。」をキーメッセージにしています。これまでのリアル展では、プロやハイアマチュアユーザーなどのカメラに比較的関心の高いお客様が中心になりがちでした。今回のオンライン展は、横浜まで足を運び、リアル展に来場してくださっていた方たち以外にも、全国どこからでもアクセスができるのが良い点だと思っています。

そのため、今までカメラに関心のなかった方、スマホで写真を撮る方やこれからカメラや写真に触れる方にも届くよう、さまざまなコンテンツを数多く準備しています。ライブ配信をベースに「Canon Imaging Channel」をラジオ感覚で聞いて楽しむこともできるスタイルをとりながら、一部のコンテンツでは視聴者からの投稿を受け付け、オンラインならではのインタラクティブ性を盛り込んでいます。

——幅広い層に向けたコンテンツを用意しているそうですが、どのように企画しましたか?

プロやハイアマチュアユーザーのお客様と、これからカメラを始めるお客様は興味関心が違うと思っています。今回はリアル展同様に、プロやハイアマチュアユーザーのお客様にもご満足いただけるよう、写真家のみなさまによるセミナーなど、写真や映像が持つ魅力や楽しみを発信するコンテンツを多数用意しました。

また、写真家とキヤノンの開発者の対談を通じて、ミラーレスカメラ「EOS R5」をはじめとする「EOS Rシステム」の開発の狙いや展望などをお話する、これまでのCP+のファンのみなさまにも楽しんでいただける情報発信は引き続き行っていきます。

写真家前川氏(右)と開発者(左)の対談

一方、これからカメラを始めるお客様には、さまざまな角度からキヤノンの製品群に興味を持ってもらえるような企画を多数用意しました。SHIBUYA109エンタテイメントさんと協力し、モデルやタレントなどの出演者がテストマーケティング中の「PowerShot PICK」を使ってSHIBUYA109渋谷店でショッピングを楽しむ様子を撮影した実写ツアー、ドワンゴさんとタイアップした「EOS R5」を使用したコスプレ撮影企画、女優・モデルの内田理央さんを起用したミラーレスカメラの撮影講座、新日本プロレスリングさんと「PowerShot ZOOM」を使ってコラボしたプロレスの臨場感あふれるコンテンツなど、多彩なコンテンツを用意しています。

——これまでもキヤノンは新規層向けにInstagramerやYouTuberを起用していましたが、今回はオンライン開催ならではの違いがありますか?

従来のリアル展ではスペースやリソースの問題により、新規層向けのスペースがどうしても限られてしまっていた側面があります。今回、オンラインになったことで物理的な制限がなくなり、さまざまな層のお客様に届くコンテンツを発信できるようになった点は違いの一つですね。

——今回のイベント企画において、特別に意識したことは何かありましたか?

トップメーカーとして、CP+という年に一度のお祭り期間を最大限盛り上げるべく、「お祭り感」を意識しました。これまでのCP+は総来場者が10万人に迫り、多くのファンとメーカー各社が一堂に会する、日本のカメラと写真映像業界にとって年に一度のお祭りでした。そのCP+のお祭り感をオンラインでも大切にしたいと考えています。

お祭りは、いろんな人がいろんな形で参加して楽しめる仕組みがあり、そのときならではのコミュニケーションが生まれます。キヤノンのCP+特設サイト「Canon Imaging Channel」では、日ごろ接することが少ないお客様と、キヤノンが一体となって、写真や映像にまつわるバラエティーに富んだコンテンツを、ともに楽しみながら盛り上げていきたいと考えています。

新型コロナウイルス感染症の拡大による自粛など、楽しいことばかりではない日常が続きます。その日常をリセットし、あらためてカメラを持って、毎日に新しい楽しみや彩りを見つけるきっかけになれば良いと願い、そんな場を作りたいと思いながら「お祭り感」を大切にして今回の一連の企画を考えています。

——出展概要を見て、ラジオ感覚の配信を行うというのに興味を持ちました。在宅ワーク中にラジオを"ながら聞き"したり、iOSアプリ「Clubhouse」で写真家が雑談配信をするのも話題ですが、どのような企画背景だったのでしょうか。

数多くのコンテンツの時間割を作り、「どうぞご自由にご覧ください」というスタイルだと、どうしてもお客様はタイトルや内容紹介で興味のある所だけを選んで視聴することになってしまうと感じています。

そのため、今回はバラエティーに富んだコンテンツを用意するとともに、TOKYO FMのラジオパーソナリティという、音声で情報を視聴者に届けるプロの力をお借りすることで、「次のコンテンツも面白そうだから続けて視聴しようかな?」「コンテンツにコメント投稿をしてみようかな?」という見るきっかけ、見続けるきっかけを作りだすことを意識しました。

日ごろからライブ配信で気持ちの良い時間を作り出すプロフェッショナルであるTOKYO FMのみなさんとコラボレーションすることで、言葉のチカラと写真のチカラをかけ合わせていきたいと考えています。中には事前収録のコンテンツもありますが、多くのコンテンツはライブ配信です。何が起こるかわからないライブ配信ならではの魅力を、TOKYO FMのみなさんと、そして多くのお客様と一緒に作り上げたいと考えています。

TOKYO FM「Skyrocket Company」中で流れるラジオCM。「『揺れる乙女心』と『キヤノンマーケティングジャパンの商品&サービス』でオリジナルソングをつくりました」(キヤノン担当者)

——カメラファンの方々には、メーカーの説明員や開発者とのコミュニケーションがCP+の楽しみだったという方も少なくないと思います。オンライン展でもその辺りはフォローしていますか?

あらゆるお客様がコンテンツにコメントできるようにしています。どのようなコメントが届くか分からない緊張感はあります。

その代わり、従来は「来訪者と説明員」に限定されがちだったコミュニケーションが、視聴者同士で行えたり、異なる属性を持つお客様同士のコミュニケーションが生まれるかもしれません。加えて、コンテンツの配信中にSNSなどでその情報を拡散していただけるかもしれませんし、アーカイブ配信によって、より多くのお客様に楽しんでいただけるかもしれません。

多くの方にCP+に参加いただき、キヤノン製品や写真・映像文化についてコミュニケーションを深めていただき、「Canon Imaging Channel」を通して、CP+を盛り上げていきたいと考えています。

——ショールームなどでタッチ&トライの場を設けるなど、リアルとオンラインの融合についてはどうですか?

当初はお客様の安全を考えた対策を行いながらショールームを使用することも検討していましたが、現在の状況下で安全安心に見ていただくのは難しいと考え、やむを得ず断念しました。オンラインであっても、製品やサービスを身近に感じていただくべく、製品を使って撮影した画像や映像を用いて、幅広いお客様に思いを届けていく予定です。

オンラインでも良い点は色々とあると思っています。リアルの場に来られない人にも、コンテンツをご覧いただけること、アーカイブしたものであれば時間を気にせずに会期後もご覧いただけること、コンテンツにコメントを残していただけること……。また、人数制限をかけていた人気のセミナーも、オンラインでは自由に見ることができます。お客様と一緒に、CP+を盛り上げていきたいと考えています。

——読者の大きな関心の一つは新製品です。CP+2021 ONLINEならではのもの、オンラインだからこそ見せられるものなど、ここだけの情報は何かありますか?

普段見せられない、そして触れられないオンラインだからこそ見せられるコンテンツも用意しています。デザインモックや、新たなコンセプトモデルなどをお見せできるかもしれません。

「新コンセプトカメラのデザインストーリー『共感から生まれるカタチ』(26日10時20分~)などのセミナーもぜひお楽しみに」というメッセージとともに、キヤノン広報から取材後に届いた謎の画像。詳細は不明。

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