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毎日つけなくてもいいじゃない。腕時計として楽しめるスカーゲンのスマートウォッチ - GIZMODO JAPAN

「スマートウォッチって良い? 」

この質問、ママ友の集まりにいくと高確率で聞かれます。

スマートウォッチはパソコンやスマホについで認知度のあるガジェットですが、意外と使っている人は少ないんですよね。実際、私の周りでもスマウォを使っている人はほとんどいません。幼稚園や学校の集まりに行ってもざっと見渡す限り、スマートウォッチを使っているのは私だけ。

だから、身につけていると高確率で聞かれます。「スマートウォッチっていいの? 」って。

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Photo:中川真知子

私はスマートウォッチが好きなので、魅力を伝えるべく張り切って説明するんですが、なかなかピンときてもらえず「へー。」で終わってしまう。

でもこれは私の説明が下手なのでもスマートウォッチが悪いのでもなく、多くの人にとって「スマートウォッチを理解し、乗り換える」というのは想像以上にハードルが高いことなんではないかと。かくいう私も、スマートウォッチデビューは2019年と2年前で、なかなか踏み切れなかった1人です。

そして最近、当時のスマートウォッチを手に入れる前の揺れ動く気持ちを鮮明に思い出させてくれるアイテムを触わる機会に恵まれました。それが、Skagen(スカーゲン)のハイブリッドスマートウォッチ「Jorn(SKT3100)」です。

Jornの詳細なレビューは米Gizmodoの翻訳記事がありますのでそちらをご覧ください。この記事ではJornを通して、スマートウォッチと時計に関して想いを巡らせてみたいと思います。

スマートウォッチは時計なのか?

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Photo:中川真知子

スマート「ウォッチ」と言いいますが、Apple Watchにしても、Fitbitにしても、Garminにしても、購入する人は「時計」機能に期待して購入していませんよね。

時計要素はスマウォの全体の10%で、残りの90%である、心拍数やエクササイズのトラッキング、通知機能やアジェンダ、心電図計測などのヘルスケアの部分に魅力を感じていると思います。

名前に「ウォッチ」とついているのに、セールスポイントは「エクササイズ」「睡眠」「通知」「音楽再生」などといった、普通の時計には求めていなかった要素だから、スマートウォッチを実際に触ったことのない人にとって、使用したことで得られるメリットがイメージしにくいような気がします。

腕時計から買い替えるのはハードルが高い

メリットがイメージし難いだけでなく、時計をスマートウォッチに替えるときの心理的ハードルが高いのもスマートウォッチが普及しない理由の一つだと思います。

時計って、親から子どもに受け継ぐものという印象がありませんか? スマートウォッチが登場するまで、良い時計は自分への投資、子どもに渡せるからと、50万円くらいの時計を人生の節目に買う人も少なくありませんでした。

ともに時を重ねるという意味を込めて、結婚のタイミングで良い時計を買う人もいますよね。

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Photo:中川真知子
人生の節目でもらった腕時計たち

我が家もそうで、私は祖母と母から形見として時計をもらいましたし、就職祝いとしても時計をプレゼントされました。時計は単なる時間を知るツールではなく、ファミリーヒストリーや「想い」を継ぐものという一面も持っていると言えるでしょう。

スマートウォッチは日常的に身につけるものであり、その日の気分で取っ替え引っ替えするようなジュエリー感覚の時計とは違います。スマートウォッチを買うということは、必然的に思い出深い腕時計とは距離を置くことになります。

少なくとも、私はこの「家族の想いを身につけられなくなる」事実が、スマートウォッチの購入を躊躇させました。Montblanc「Summit2」をレビューして、その魅力に触れなければ、今でもスマウォは使っていなかったかもしれません。

もちろん、純粋にスマウォのデザインが好きでないから時計を使い続けている人もいるでしょう。

今回私が触ったスカーゲン「Jorn」は、そんな人たち向けのスマートウォッチなんじゃないかと思っています。

いい意味でスマートウォッチっぽくない

「Jorn」は、従来のスポーティーなスマートウォッチとは違い、落ち着いたデザイン。物理針を持った時計のフェイスに、歩数、心拍数、天気などがさりげなく表示されるスマートウォッチです。

通知をオンにしておけば、スマホにきたメールやテキストなどの新着が時計の画面上にも表示され、フェイスを自分のお気に入りの写真にすることもできます。

一般的なスマートウォッチのように手首のモーションに反応して時間が表示されるのではなく、時計は常時ON。当たり前ですよね、物理針があるんですから。

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Photo:中川真知子

スマートウォッチらしく、自動でアクティビティを計測し始める機能や、心拍、睡眠など健康面のデータをトラッキングする機能もあります。しかし、データを解析して積極的に通知をくれるようなことはありません。あくまで粛々と記録だけを取っている感じで、それが心地いいんです。白黒で控えめなウォッチフェイスも相まって、スマートウォッチたる機能が大きく主張することはありません。

FitbitやApple Watchのように、24時間365日身につけていないと不安になるようなものとは違い、ユーザーが依存しすぎず、良い距離感があるスマートウォッチなんです。

つまり、その日の予定やシーンに応じてこのJornを選んだり、手持ちの普通の腕時計をつけたりと、いった楽しみ方がしやすい。ジュエリーボックスを開けるたびに使わなくなった時計たちに後ろめたい思いをせずに済みます。

私の場合は「Jorn」を普通の腕時計と同列に扱うことができました。これは、とても新鮮なことでした。

「Jorn」はバッテリー寿命が最大2週間なので、しばらく使わなくても電池切れになるリスクは低いです。たとえバッテリー残量がなかったとしても、50分の充電で80%になるので、朝起きて急に使いたくなっても外出準備している間にその日1日分くらいは充電できます。

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Photo:中川真知子

ハイブリッドスマートウォッチは、一般的なスマートウォッチと比べると知名度も認知度も高くありません。でも、このニッチな時計は、一般的なスマートウォッチが直面する新規ユーザーの心理的ハードルと、デザイン面をクリアし、ギャップを埋めるアイテムだと感じました。

スマートウォッチというとApple Watchを思い浮かべる人は今でも多いでしょう。しかし、今持っている普通の時計も大事に使いつつスマートウォッチライフも楽しみたいと思っているなら、「Jorn」のようなハイブリッドスマウォがオススメですよ。

Source: Skargen

Photo:中川真知子

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