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ポータブルハードディスク(HDD)おすすめNo.1が決定。スピード、持ち運びやすさで選ばれたのは? - ギズモード・ジャパン

大事なデータのバックアップ、取っていますか?

今おすすめのポータブルハードディスク(HDD)をWirecutterが厳選。重要なデータを保管するうえで、リーズナブルでもっとも使いやすい1台が決まりました!


基本的にはすべてのPCにバックアップ用の外付けハードディスクが必要です。主にノートPCを使用していてハードディスクも持ち運ぶことが多い人はポータブルハードディスクが便利です。

Wirecutterが12時間におよぶ調査とテストを実施した結果、最高のポータブルハードディスクとしておすすめできるのが「Seagate Backup Plus Slim(2TB)」。軽量で薄型、ファイル転送は他社よりも高速で信頼性が高いことがわかりました。

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ポータブルハードディスクは、大容量のデータを比較的少ない費用でバックアップや保存ができます。持ち運ぶ必要がない場合には、外付けのデスクトップドライブがおすすめです。暗号化やバックアップ機能があるモデルや、より高速なモデルもありますが、それ以外ではポータブルハードディスクと同程度の価格・容量なものもあります。高速さを重視する場合には、より高価な外付けSSDを検討すると良いかもしれません。

おすすめのポータブルハードディスク:Seagate Backup Plus Slim (2 TB)

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Photo: Michael Murtaugh

Seagate Backup Plus Slim」は薄型で軽くて頼りになるポータブルハードディスク。リーズナブルな価格で、高速スピードを提供してくれます。

Seagate Backup Plus Slim」は、Wirecutterがテストしたなかでサイズ、速度、信頼性が揃った唯一のポータブルハードディスクです。そのほかの2TBポータブルハードディスクはサイズが大きすぎたり、パフォーマンスが低かったり、故障率が高かったりしました。数百円程度安い1TBのバージョンもありますが、お買い得なのは2TBで信頼性もより高くおすすめです。

持ち運びに最適なポータブルハードディスク

まだPC上の重要な文書や写真をバックアップしていないという人でも作業は簡単で、ほんの数分でバックアップを始められます。外付けハードディスクとクラウドの両方で自動的にバックアップするシステムを設定しておけば、火事や盗難、自然災害などの脅威からも、インターネットの停止や障害からも安全にデータを守ることができます。

すでにバックアップは取ってあっても、永遠にデータが安全だとは限りません。今使っているハードディスクが故障する前に交換を検討した方がいい場合もあります。どれだけリスクを許容できるかにもよりますが、一般的には3〜6年ごとに交換した方が良いとされています。

クラウドを利用している場合にはドライブが故障してもデータを紛失することはありませんが、クラウドからの復元にはかなりの時間がかかります。クラウドバックアップサービスのBackblaze社の統計によると、ハードディスクの約5%が使用開始から1年半内に故障し、次の1年半内には故障率が約1.5%に低下しますが、さらに1年半後には約12%に跳ね上がります。4年目を迎えると故障率は20%に達するとか。

写真のバックアップや音楽ライブラリの拡張、仕事用とプライベート用のデータを分けたり、出先まで持ち出せるハードディスクが必要な場合には、今回おすすめしているようなポータブルハードディスクが使いやすいはずです。デスクトップ型ハードディスクドライブは、ポータブル型よりもテラバイトあたりの価格が安く速度も若干速いですが、大きくて重く、電源アダプターも必要となります。ポータブルハードディスクは、デスクトップ型よりも多少の酷使に耐えられるように設計されています。より小さくて軽く耐久性に優れ、高速なものが必要でかつ2〜3倍のコストがかかっても良い場合にはポータブルSSDがおすすめです。

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Photo: Michael Murtaugh

Seagate Backup Plus Slim(2TB)」は、Amazonの製品カスタマーレビューを比較してもっとも故障率が低く、高速なパフォーマンスを提供し続けていることから、Wirecutterでは2014年以降おすすめしているポータブルハードディスクです。 2019年モデルの故障率は執筆時点で約4.6%(457件のうち21件の故障報告)にとどまっています。長年のテストから、報告されている故障率が10%以下であれば心配の必要はないと考えています。

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バックアップソフトとして「Mylio Create」の1年間利用権、「Adobe Creative Cloud Photography」プラン(LightroomとPhotoshop)の2カ月間トライアルが付属されています。

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(左)Slimのほうが(右)Portableよりも薄型。
Photo: Michael Murtaugh

「Seagate Backup Plus Slim」は最も薄くて軽いポータブルハードディスクの1つで、長さ11cm、幅7.8cm、厚さ約1.2cm、重さはわずか約128gです。持ち運びに便利で、ほとんどのPCバッグのガジェットポケットにも収まるサイズ感です。

Toshiba Canvio Slim」や「Western Digital My Passport」は、いずれも同製品より若干容量が小さく(東芝はさらに重ためですが)3つとも非常にコンパクトです。

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ファイル転送時間の比較。最も速いのは「Seagate Backup Plus Ultra Touch」で、約130MB/s。「Slim」は平均よりも速く、約125MB/sでした。棒グラフが短いほど性能が高いことを示しています。

「Seagate Backup Plus Slim」は、PCからPCへメディアファイルをコピーしたり、動画をバックアップしたりする場合など大容量のファイルを高速に転送してくれます。Wirecutterでは読み取りテストとしてドライブからPCにファイルを転送し、書き込みテストとしてその逆を実施しました。

スピードは「Toshiba Canvio Slim」と同程度でしたが、どちらも「Seagate Backup Plus Ultra Touch」と比べると数秒遅くなりました。

「Seagate Backup Plus Slim」は約125MB/秒でデータを転送し、「Seagate Backup Plus Portable 4TB」や「Western Digital My Passport 4TB」よりも明らかに高速でした。「Ultra Touch」は今回のテストで唯一USB-Cアダプタ搭載のハードディスクでしたが「Slim」との差は10秒以下でした。

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「Slim」は、HD Tune書き込みテストでは平均100MB/s弱と中位に位置しています。棒グラフが長いほど性能が高いことを示しています。

HD Tuneテストにおいて「Seagate Backup Plus Slim」は、読み取り速度と書き込みスピードのいずれも100MB弱/秒という中堅レベルの性能を発揮しました。この結果は、前述の大容量ファイル転送テストで見られたものを裏付けるもので、ファイル転送日々のバックアップに十分な速度を備えていることを示しています。

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接続には、USB 3.0 Micro-Bポートを使用(ケーブル付属)。
Photo: Michael Murtaugh

「Seagate Backup Plus Slim」のケースは黒、青、金、赤、銀などの色があります。上部にあるLEDが唯一のインターフェイスで、ドライブを接続するとアクティブになっていることを示します。本体は通常のバッグのなかでの摩擦には耐えられる一方で、大きな衝撃には耐えられません。

TBあたりの価格が安いのは1TBモデルよりも2TBモデルで、「Seagate Backup Plus Slim」が提供する最大容量のオプションとなっています。現時点では1TBあれば十分と思えても、いずれそれ以上必要になってハードディスクを買い足す可能性を考えたら、あらかじめ2TBを用意しておくのが得策かもしれません。

Wirecutterが調査したところ「Seagate Backup Plus Slim」は1GBあたり約3円と、テストしたのなかでは安価な部類に入ります。「Toshiba Canvio Slim」や「Western Digital My Passport 」などの2TBドライブは通常「Backup Plus Slim」と同じくらいの価格で、差があっても数百円程度です。

Seagateには、簡単に使えるバックアップ用のToolkitサポートがあり、同社サイトからダウンロードすることができます。MacのTime Machineなど好きなバックアップ・プログラムを使用することもできます。写真整理ソフト「Mylio Create」の1年間の利用権や「Adobe Creative Cloud Photography」プラン(LightroomおよびPhotoshop)の2カ月間のトライアルも提供されています。Wirecutterが調査したドライブにはすべて基本的なバックアップ用ソフトウェアが付属していましたが、写真データ保存のサブスクリプションに関してはSeagateモデルと(Seagate傘下で、より高価な)LaCieならではの機能となっているようです。

「Seagate Backup Plus Slim」の気になる点

ハードディスクにはさまざまな種類のフォーマットがあって(再フォーマットも可能)、それぞれには長所と短所があり、PCやOSとの互換性も異なります。「Seagate Backup Plus Slim」はexFAT形式でChromebook、Mac、最新のLinux PCとの互換性が確保されているため、OSに関係なくコンピュータ間でファイルをコピーすることができます。

ただ、FAT32やexFATなどFATフォーマットのドライブは、仕事のファイルをPCにバックアップするときなど、小さなファイルを複数書き込むときに動作が遅くなる傾向があります。Robocopyテストでもこのような挙動は現れていて、NTFSフォーマットのドライブに比べてFATドライブのファイル転送速度は3分の2まで低下しました。そのため、複数の小さなファイルを毎日バックアップするような日常的な作業では、exFATドライブは遅く感じられます。このような作業が必要なときは、Macの場合はHFS+、Windowsの場合はNTFSなどOSに合わせてドライブを再フォーマットすることで速度が向上します。

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他のドライブはNTFS形式なのに対して、「Seagate」はexFAT形式(速度は遅いが互換性が高い)なためどれも音楽の書き込みテストを苦手としていました。棒グラフが短いほどパフォーマンスが高いことを示しています。

「Seagate Backup Plus Slim」にはMicro-USB 3.0 to USB-Aケーブルが付属しており、これでほとんどのPCに適合します。ただMacBook AirなどUSB-Cのみに対応しているラップトップには、アダプターかMicro-USB 3.0-USB-Cケーブルが必要になります。ちなみに「Seagate Backup Plus Ultra Touch」にはUSB-Cアダプタが付属しています。

「Seagate Backup Plus Slim」は2年間の保証ですが、競合のWestern Digitalは通常3年間の保証を提供しています。Amazonのレビューを見ても、Western DigitalよりもSeagateの顧客サービスに対する苦情が多く見られました。Wirecutterでは2年保証でも十分だと考えています。

暗号化機能は内蔵されていません。この機能はあるに越したことはありませんが、ほとんどの場合は暗号化がないからといって困ることはありません。どうしても必要な場合には、VeraCrypt(またはBitlocker)などの暗号化ユーティリティを使用するか、ポータブルSSDを検討するのが良いかもしれません。

今後注目のおすすめポータブルハードディスク

Seagateから新しく「Backup Plus Portable (STHP4000)」や、ハードウェア暗号化とUSB-Cドングルを搭載した「Backup Plus Ultra Touch (STHH2000)」が登場しました。いずれも「Backup Plus Slim」と同様に高速ですが、やはりexFATでフォーマットされているため、小さなファイルをたくさん書き込むと遅くなります。速度が最も重要であれば、代わりにポータブルSSDを検討するのが良さそうです。

東芝からも新しい「Canvio Slim」が出ており、新しい2TBモデルとしてスピードが期待できます。Western Digitalからも「My Passport」ドライブの新バージョンが発表されていて、1TB、2TB、4TB、5TBがあります。Wirecutterでは2TBと4TBのバージョンを試してみましたが、どちらも良性能でした。

その他のハードディスクに関するメモ

Seagate Backup Plus Ultra Slim」は、数年前にWirecutterがおすすめしていましたが、その後故障率が多く報告されるようになりました。

Western Digital My Passport(2TB)」「Western Digital Elements(2TB)」は「Seagate Backup Plus Slim」よりも幅が5mm、厚さが1cm大きくて約1.5kg重たく、ファイル転送テストでもスピードが遅い結果になりました。

同様に「Seagate Backup Plus Slim」よりも大きいのが「Western Digital Easystore(2TB)」。HD Tuneの書き込みテストでは「Slim」に約4MB/秒の差をつけられ、ファイルコピーテストでも少し遅め。ただしその差は通常の変動の範囲内でした。難点は、取扱店が少ないことと価格の変動が大きいこと。

Toshiba Canvio Advance(2TB)」は「Seagate Backup Plus Slim」と同じ薄さではあるものの、テストでは速度に大きなばらつきが見られました。

Seagate Expansion」はゲーム機のストレージを拡張したい場合やソフトウェアを必要としない場合には適切です。1TBあたりの価格は同じですが「Seagate Backup Plus Slim」と比べるとスピードが遅く、大きく重いです。保証が1年間と短めでもあります。

Seagate Game Drive for Xbox」は「Seagate Backup Plus Slim」よりも価格が高く、全体的に少し大きめで重量も30gほど重くなります。Wirecutterでは今回テストをしていませんが、故障率は10%と報告されています。鮮やかなグリーンの配色についても好みが分かれるところ。

Transcend StoreJet 25M3(2TB)」は「Seagate Backup Plus Slim」よりも大きく、重ため。1TBあたりの価格も高めとなっています。

Western Digital My Passport X」はゲーミングに特化したドライブで保証期間が1年と短く、ソフトウェアはなし。2015年にテストしたハードディスクのなかではHD Tuneの読み込みと書き込みが最も遅く、それぞれ82.5MB/秒と77.4MB/秒でした。サイズも「Seagate Backup Plus Slim」よりも大きく重くなります。

Toshiba Canvio Basics」も1年保証でソフトウェアはなし。「Seagate Backup Plus Slim」に比べて分厚いデザインになっています。

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耐水性テストのためにプールに投げ込まれた2台のハードディスク
Photos: Kimber Streams

Wirecutterでは2016年末、価格が手頃で頑丈な「Silicon Power Armor A80」「Silicon Power Armor A65」「Silicon Power Armor A85」をテストしました。1mの水中で最大30分間耐えられたり、1.2m地点から26回落下させても耐えられると宣伝されていますが、実際にテストしたところは耐えきれませんでした。大きくて重たく、メーカーの宣伝通りにならないものはおすすめできません。

水や落下に対する保護機能を備えていないその他10種類のハードディスクを除外すると「G-Technology G-Drive ev ATC 」、「LaCie Rugged RAID」が候補として残りますが、いずれも高額すぎる印象です。「LaCie’s Rugged USB-C」や「Rugged Mini」も同様に高額すぎるうえ、防水機能が欠けています。

Adata HD830」、「G-Technology ArmorATD」、「Transcend StoreJet 25M3C」、「Adata HD770G」、「LaCie Mobile Drive(2TB)」は高額かつ、現時点ではレビューが少ないため評価を見送りました。「HD770G」のRGB照明とゲーミングデザインに関しては、多くの人にとって少し派手すぎるかもしれません。

©2021 WIRECUTTER, INC. A NEW YORK TIMES COMPANY.

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