ワイヤレスヘッドホンにハイレゾの有線級の音質を。Snapdragon Sound誕生 - ギズモード・ジャパン

モバイルで聞ける音を、プラットフォームで底上げ。

全体的にワイヤレスにシフトしている最近のヘッドホンですが、ノイズが入ったり音がズレたり、クオリティ的には有線ヘッドホンの水準に届いていません。そこでQualcommが、ワイヤレスヘッドホンの音質を有線ヘッドホンに近づけることを目指し、新プラットフォーム・Snapdragon Soundを発表しました。

無線を有線並みにするなんて、ずいぶん高い目標のように見えます。でもQualcommの音声・音楽・ウェアラブル担当バイスプレジデントのJames Chapman氏いわく、Snapdragon Soundは｢ハイレゾの有線高品質オーディオ｣を、ワイヤレスの利便性を犠牲にせずに提供するために作られているといってます。

210305_snapdragonsound2 — Snapdragon Soundをサポートするのために使われる技術・ソフトウェアのリスト

Snapdragon Soundのコア技術は、Qualcomm最新のモバイルプロセッサはもちろん、競合技術より45％遅延が少ないとされるBluetoothレイテンシー、そして96kHz/24bitのハイレゾオーディオです。

ローンチ時点でXiaomiがすでにSnapdragon Sound対応の新デバイスの開発に着手していて、オーディオテクニカも今後複数の新商品でサポートするといっています。Qualcommは、将来的にはより幅広いモバイルデバイスでのSnapdragon Sound対応を期待しています。対応製品はスマホ、タブレット、ラップトップ、スマートウォッチなどなどいろいろありますが、いずれもSnapdragon Soundのロゴが付いてきます。

210305_snapdragonsound3 — 近い将来、このロゴを見かけることが多くなりそう

Snapdragon Soundの守備範囲は、音楽だけじゃありません。音声もよりハイレゾな32kHzで伝えられるし、ノイズキャンセリングやデジタルアシスタントへの呼びかけ待機の際の電力消費も抑えられるとされています。

さらに街中でも音が途切れたりしないようにするため、Snapdragon SoundはほかのBluetoothやWi-Fiからの干渉に強い設計になっていて、Qualcommは｢ほぼ途切れなし｣といっています。なので混み合った街や駅といった環境でも、ストレスなくストリーミング音楽を聞いたり、音声通話したりが可能になりそうです。

Snapdragon Sound対応デバイスはまだ出ていませんが、QualcommはすでにAmazon Musicとタッグを組んで、高品質なロスレスオーディオプレイリストを作っています。メジャーなアーティストや曲も入ってるので、チェックしてみましょう。またSnapdragon Soundと従来の音の違いがわかるオーディオサンプルも、QualcommのWebサイトで視聴可能です。

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