無事に着きました!
現地時間の月曜午後、ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡が目的地の第2ラグランジュ点に到達しました。現地時間12月25日にフランス領ギアナから打ち上げられて以降、宇宙空間を進みながら主鏡とサンシールドを展開してきました。1カ月近くの飛行を経て、宇宙の観測を行う場所にようやくたどり着いたのです。
目的地点の第2ラグランジュ点(L2点)は太陽、地球と月を望遠鏡の背後にまわせて何にも遮られず宇宙を観測できる利便性の高い場所です。L2点は太陽のまわりの軌道でも比較的安定している地点でもあるので、望遠鏡はそこに留まるための燃料消費量を最小限に抑えられます。
ウェッブ望遠鏡は天文学にとって重大な分岐点です。30年間にわたってハッブル宇宙望遠鏡は、宇宙の構造を理解しようとする科学者たちに素晴らしいデータを提供してきました。しかし老朽化によって故障することが増えて、観測に支障が出るようになったのです。
観測リクエストをさばいていた老体のハッブルは、ウェッブのおかげでその重荷にから解放されます。この2つの宇宙望遠鏡が観測する波長は異なるため、よりパワフルなウェッブはハッブルではこなせない観測が可能になります。
ウェッブ望遠鏡はL2点から宇宙の初期の光を観測し、銀河の形成と太陽系外惑星の構造を探査します。最後のコース修正を経てL2点に着いたウェッブ望遠鏡は数カ月の試運転で科学観測に向けて準備をしていきます。元々は5年の運用予定でしたが、高精度な打ち上げのおかげで20年にわたって稼働されることとなるかもしれません。
打ち上げの予定は当初が2007年、それが2014年に2018年…といった具合に延期されてきたので、ここに至るまでが本当に長かった!でも数十億年分のインサイトが得られるなら、ほんの数年の遅れなんて些細な代償なのでしょう。
Source: JAMES WEBB SPACE TELESCOPE(1, 2), NASA Solar System, Space,com,
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