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Ryzen 6000モバイル版で遂にGPUにてこ入れ。Zen3+とRDNA2で性能大幅引き上げ - PC Watch

 AMDは1月3日(現地時間、日本時間は1月4日)より米国ラスベガス市で開幕している世界最大のデジタル家電展示会「CES」に併せて「AMD 2022 Product Premiere」と呼ばれるイベントをオンラインで開催。ノートPC用の新CPUとして「Ryzen 6000シリーズプロセッサ」(以下Ryzen 6000)を発表した。

 Ryzen 6000は、2021年のCESで発表されたRyzen 5000シリーズプロセッサ(以下Ryzen 5000)の後継として開発されてきた製品。製造プロセスルールが7nmから6nm(いずれもTSMC)へと若干の微細化を果たし、CPUはZen 3からZen 3+(最大8コア)に、GPUはVegaから最大12CU(Compute Unit)となるRDNA 2ベースへと進化している。これにより、CPUは1.3倍、GPUは2倍の性能に強化されているとAMDは説明している。

 Ryzen 6000は、Lenovoが新しく発売するフラッグシップノートPC「ThinkPad Z」に搭載される計画になっており、13型と16型という2つのディスプレイを搭載したモデルが提供される予定だ。

長らくVegaに据え置かれてきた統合型GPUがRDNA 2ベースに進化

最上位SKUは最大5GHzのブースト時クロックに対応、CPU性能は前世代と比較して最大1.3倍に、GPU性能は最大2倍に強化

 AMDのノートPC向けCPUは、2020年のCESで発表されたRyzen 4000でZen 2、そして2021年のCESで発表されたRyzen 5000ではZen 3へと年々進化してきたのだが、GPUに関しては長らくVegaのままで据え置かれてきた。このため、2019年に第10世代Core(Ice Lake)でGen 11 GPU、2020年の第11世代Core(Tiger Lake)ではXe-LPと、矢継ぎ早にGPUアーキテクチャを進化させてきたIntelが内蔵GPUの性能で、AMDを凌駕するという一種の逆転現象が発生していた。

最大12CUへと強化されるRDNA 2アーキテクチャの内蔵GPU

 今回のRyzen 6000ではGPUアーキテクチャが刷新され、現行世代のdGPUで採用されているRDNA 2に変更されている。GPUのCU(Compute Unit)は最大12CUになり、コンピュートエンジンは約1.5倍に大型化され、メモリ帯域幅が1.5倍に、さらにL2キャッシュとレンダーバックエンドが2倍になるなどしつつ、クロック周波数も最大で2.4GHzまで引き上げられた。また、ハードウェアレイトレーシングの機能を統合型GPUとしては業界で初めてサポートしている。

Uシリーズの内蔵GPUとRyzen 5000シリーズ、第11世代Core(Core i7-1165G7)の内蔵GPU性能との比較
薄型ノートPC向けのUシリーズでは従来製品比2倍に

 これにより、Ryzen 5000と比較してGPUの性能は倍になっているという。また、Intelの第11世代Core(Tiger Lake)のメインストリームSKUであるCore i7-1165G7と比較しても高い性能を発揮する。

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