今週末にはiPhone 13シリーズや新型iPad miniもユーザーの手元に届き始め(あるいは店頭で受け取りでき)発表から想像する他なかった新機能の数々がじっくり確認されているはず。かたや発表から10日以上が経ち、今なお発売日のアナウンスがないApple Watch Series 7の現状も気になるところです。
折りたたみiPhoneは2024年?から次期iPad Proはワイヤレス充電対応?まで、最新アップルの噂をまとめてお届けします。
ウワサの発信源は、アップルの社内情報を記事化することで知られるBloombergのMark Gurman記者です。M1チップを強化した「M1X」搭載MacBook Proや第3世代AirPodsが2021年内に発売されるとの予想は以前から揺らぐことなく、今回は2022年のアップル新製品に焦点を当てたレポートです。
そのラインアップはAirPods Pro後継モデル、デザイン一新のiPad Pro、Appleシリコン搭載Mac Pro、再設計されたMacBook Air、Apple Watchの新型3機種といったところです。これらはGurman氏が前に述べていたことの再確認でもあります。
まず次期AirPods Proについてはフィットネス用の新型モーションセンサー搭載でステム(持ち手部分の軸)をなくした試作機がテスト中、Appleシリコン版Mac Proは32コアもの高性能コアを搭載したチップを積みつつ先代の半分サイズ、次期MacBook Airは「薄くて軽い」(現行モデルの上位機種で、現行モデルも併売)、まだ見ぬ新型Apple Watchとしては頑丈な「冒険者エディション」が準備中と述べられていました。
またワイヤレス充電対応iPad Proも、Gurman氏が今年の6月にも述べていたこと。同じ記事では、第6世代iPad miniがベゼルが狭くなりホームボタンが廃止されることを的中させています。
今回の最新レポートでは言及がありませんが、M1X MacBook Proは今月中旬に「今後、数週間のうちに」発表されると予想されていました。もう9月中に新製品発表イベントはなさそうですが、10月に入ればAppleから何らかのアナウンスがあるかもしれません。
iPhone 13イベントの直後にはTwitter等で「指紋認証(Touch ID)はないの?」との声が目立った印象がありますが、来年もなさそうというアナリスト予測です。
アップル関連情報に定評あるMing-Chi Kuo氏によると、iPhone用の画面下Touch IDは「開発の進捗状況が下回っている」とのこと。つまり開発しているのは事実だが、再来年になるというわけです。
ひそかにアップルが画面下Touch IDを準備中である可能性は、特許申請からも窺えたことです。また今年初めにiPhone 13でも追加をテスト中とのBloomberg報道もありましたが、その後に「正式採用は見送った」との続報がありました。
次に折りたたみ式iPhoneについて。以前Kuo氏は2023年発売と予想していましたが、今回は1年先送りになりました。
ほか折りたたみiPhoneの噂はBloombergも報じたことに加えて、台湾のサプライチェーン筋からも伝えられていました。
開発中のデバイスは2種類あり、1つはGalaxy Z Flipのように上下に折りたたむクラムシェル型で、もう1つはSurface Duoのように2つのパネルをヒンジで繋ぎ合わせた形態と囁かれています。どちらのタイプも他社が市場に投入済みですが、アップルはそれらの売れ行きや消費者の反応を確認している可能性もありそうです。
Apple Watchは心電図に異常があれば知らせ、転倒検知すれば緊急通報したりと、命を救うことに大活躍しています。それに伴いヘルスケア市場がアップルにとって重みを増しているなか、iPhoneと合わせて得られるユーザーのデータにより、うつ病や不安症、認知機能の低下(アルツハイマーの初期症状である可能性あり)の診断を支援する研究に取り組んでいるとのWSJ報道です。
取得される可能性あるデータとは顔の表情や話し方、歩くペースや歩行頻度、睡眠パターン、心拍数や呼吸数、さらにはタイピングの速度や誤字脱字の頻度、タイピングした内容も含まれるかもしれないとのこと。
これほどデータ収集が広範囲に及べばプライバシー侵害の懸念もあるため、オンデバイスで動いてデータを自社サーバーに送らないアルゴリズムを目指していると伝えられています。こうした「iPhone上でデータ処理を完結する」アプローチは、iOS 15のSiriも採用するところです。
将来のApple Watchがパニック発作の事前警告やストレス検出など、メンタルヘルスの管理も視野に入れているとの噂話は以前もありました。またティム・クックCEOは「早期発見は医療費を大幅削減」として病気にかかる前の予防医療に言及したこともあり、いずれ「おはようからおやすみまでApple Watchに見守られ、病気に先手が打てる」未来がやって来るのかもしれません。
来年のiPhone 14(仮)には画面下Touch IDはやって来そうにありませんが、Proモデル2つからノッチがなくなってパンチホールデザインになるとのアナリスト予測です。
おなじみ有名アナリストMing-Chi Kuo氏の予想する2022年のiPhoneラインアップは「5G対応iPhone SE」「6.7インチでお手ごろ価格のiPhone 14 Max(仮)」「パンチホール画面で48MP広角カメラ搭載のiPhone 14 Proモデル」というものです。
このうち5G対応iPhone SE(第3世代)は日経も報じており、iPhone 13と同じくA15プロセッサ搭載で「デザインがiPhone 8と同じ」すなわち外見は先代と同じままでTouch ID内蔵ホームボタンも続投すると示唆されていました。
またiPhone 14シリーズが6.1インチと6.7インチの2種類となり、それぞれに通常モデルとProモデルの2つになるとの見通し。つまり5.4インチのminiモデルはなくなるとの予想は以前から変わっていません。
2022年は新型iPhoneうち通常モデルはノッチ続投、Proモデルはパンチホールとして差別化。そしてminiサイズはiPhone 13世代を最後に、しばらく途絶えることになりそうです。
iPhone 13シリーズの事前予想はノッチの縮小から120Hz+常時表示、シネマティックモード(動画の背景ぼかし)までほとんど的中していましたが、それはアップル社内やサプライチェーンの工場など様々な方面からのリーク(情報漏えい)のためです。そうしたリーク元をまず社内からなくそうというクックCEOの社内メモが、即日リークされてしまいました。
アップルは徹底した秘密主義で知られており、スティーブ・ジョブズCEO時代には水も漏らさぬ感がありました。が、iPhoneの売上げが急拡大して関係するサプライチェーン企業や製造工場が格段に増えたここ10年ほどには、リークが日常茶飯事となっています。
別に社内規定が緩んだわけでもなく、たとえば未発売のiPhone X動画を娘がYouTubeに投稿した技術者は一発で解雇されたこともあります。また製造パートナーに対しても秘密を守るよう措置を講じており、従業員の犯罪歴を調べるよう義務づけたり、機密部品の移動を厳重にチェックしているとも報じられていました。
アップル製品は世界的に注目度が高いだけに、リーク情報はYouTube動画のPV数を稼いで利益にもつながりやすく、また金銭的なメリットがなくとも承認欲求を大いに満たせるとも思われます。今後も新たなiPhoneやiPadなどに関心が集まり続けるかぎり、アップルとリーカーのイタチごっこは続きそうです。
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